リカちゃん用 浴衣1と2 その3

リカちゃんの浴衣を、作りました。

2つ同時に作りました。
同じ布から、柄の取り方を変えて2着分の裁断をしています。

作業記録の画像があるので、記事にしてお伝えしています。
長いので、複数回に分けています。

前回はこちら
リカちゃん用 浴衣1と2 その2

ここで少し、各パーツの呼び方について、お話します。

前回の記事では、1つめの上前(うわまえ)おくみと上前身頃(うわまえみごろ)から左後身頃(ひだりうしろみごろ)までを、型紙を使って布に描き写し、裁断をして、それを布に置いて背中心(せちゅうしん)の柄を見ながら、反対側の、下前(したまえ)おくみと下前身頃(したまえみごろ)から右後身頃(みぎうしろみごろ)までの位置を決めて、印を付けました。

続けて、上前身頃の柄を見ながら、左前袖(ひだりまえそで)の位置を決め、下前身頃の柄を見ながら、右前袖(みぎまえそで)の位置を決めて、それぞれ印をつけました。

そして、2つめの、上前おくみと上前身頃から左後身頃も布に印を付け、切り出して、反対側の、下前おくみと下前身頃から右後身頃までの印を付けようとして、間違えた、というお話までを書きました。

前身頃やおくみの「上」「下」とは、着物を着たときに前で重ねる部分の外側になるほう、自分が着たときには左側にくるほうが「上」、内側に入るほう、自分が着たときには右側にくるほうが「下」と呼ばれます。
後身頃の「左」は、自分が着たときに背中の左側にあたるほう、「右」は背中の右側にあたるほうのことです。
「右前袖」は着た時の右腕の前側、「左前袖」は左腕の前側のことです。

リカちゃんの浴衣の画像に、文字を入れてみました。

私が記事で使っているこれらの言い方、「上前おくみと上前身頃から左後身頃まで」「下前おくみと下前身頃から右後身頃まで」、「左前袖」「右前袖」、それに「背中心」という呼び方は、今回型紙を使った本には出てきません。
本では「おくみ」「身頃」「袖」とだけ書かれています。
背中の中心は「後ろ中心」と呼ばれています。

型紙はこの本のものを使っています。

(株式会社日本ヴォーグ社 リカちゃんのおしゃれ着物)

私は着物が好きで、着た経験もあるのですが、記事を書き始める前から憶えていた呼び方も、「おくみ」「身頃」「袖」「衿」程度でした。

この本に従ってリカちゃんの浴衣を作っている間は、自分で各パーツの左右や1・2着目どちらなのかの区別がつけばそれで良く、本に書かれている名称しか知らなくても、支障はありませんでした。

でも、こうして、実際に作業した箇所のお話をするには、もう少し細かく呼ぶ必要があると思いました。
そこで、和裁の本で解説されている、着物の各部分の呼び方で書くことにしました。

その本は、最初の記事で柄合わせのお勉強にも使っていたものです。
参考にしたのは「きものの名称」というページの解説です。
本ではさらに詳しく解説されています。

(株式会社ナツメ社 DVD付き いちばんやさしい和裁の基本)

今回のことで、各部の名称を全て憶えたわけではありませんが、左右や上・下の区別など、ちょっとだけ、分かることが増えました。

作業のお話に戻ります。

改めて、前回の記事で間違えた、2着目の下前おくみと下前身頃から右後身頃の柄を取ります。

上前おくみと上前身頃から左後身頃のパーツを手に持ち、布のあちこちに当てて、反対側のパーツが丁度いい柄の配置になるような場所を探します。

1着目のときは、左右の背中心側の縫いしろ合計1cm分を考えながら模様を探したため、イメージをつかみにくかったのですが、今回は、左後身頃の背中心の縫いしろ分5mmを折ってみました。

こうした方が、実際に縫い合わせたときと同じ柄の様子をみることができます。
前に比べて、柄合わせが楽になりました。

裁断用の線を引くために、2着目の下前おくみと下前身頃から右後身頃のパーツをひっくり返します

背中心で模様を合わせたので、前身頃の模様の出方が少し心配ですが、そのままやってみます。

パーツを置いたまま大体の位置、角や直線部分に印をつけて、後は型紙に置き換えて、印を付けます。

パーツを裏がえして置いてあったところに型紙を裏返して置き換え、「こんどは間違いないぞ」と思いました。

続きます。

浴衣用の帯も作っています。
リカちゃん用 浴衣の帯1と2 その1