リカちゃん用 浴衣1と2 その10

リカちゃんの浴衣を、作ってみました。

作業記録の画像があるので、記事にしてお伝えしています。
長いので、複数回に分けています。
初めてのことに戸惑ったり、間違えてやり直しをした箇所が沢山あります。
そのお話も載せています。

2つ同時に作りました。
同じ生地から、柄の取り方を変えて2着分の裁断をしています。
見分けづらいのですが、「1」「2」と区別して呼んでいます。
印代わりに、作業中は「1」に水色の待ち針を、「2」には黄色の待ち針をつけています。

前回はこちら
リカちゃん用 浴衣1と2 その9

おくみと裾を縫っていきます。

まずは「1」のおくみ見返しを星どめしました。
しかし、片側を縫い終えたところで、縫い方を間違えていたと気づきました。
正しい縫い方は、裏布を縫いしろに小さく縫いとめるというものなのですが、表布まで縫っていました。
本には縫い方の図が載っていて、事前にそこを読んでいたのですが、うろ覚えで作業してしまいました。
「これでいいんだっけ…?」と疑問に思って読み返して、間違いだと分かりました。
ほどいて縫いなおしました。
おくみ見返しの星どめに続けて裾のまつり縫いもして、反対側のおくみ見返しも星どめをしました。

上の画像の左側に写っているのが「1」です。
印代わりの水色の待ち針を、袖に付けています。

続いて「2」も、見返しの星どめと裾のまつり縫いをします。

星どめは、できるだけ縫い目がめだたないように、きれいに見えるように、等間隔で縫っていきます。

「2」の星どめと、裾のまつり縫いが終わりました。

衿を付けます。

身頃の衿ぐりの縫いしろに、出来上がり線の手前まで切り込みをいれます。
切りすぎてはいけませんが、ギリギリまで入れないと、仕上がりがきれいになりません。
ここを失敗したら、たったこれだけのために、今までの全てがパアになります。
お洋服なら、こういうところは一番最初にやるんだけどな…着物はこういうところも違うんだねぇと、びびりな私は思いました。

これは思い切りが必要です。失敗は嫌だけど、そうならそれで仕方なし、と腹をくくりました。
何度も息を止めたり深呼吸をしたりして場所を決めて狙いを定めた後に、えいっとばかりにハサミでぱちんと切りました。
切り込みの深さは3mmほどです。仕上がり線の、だいたい2mm手前まで切れました。

「1」の袖を表に返して、身頃の衿ぐりと衿を中表に合わせ、待ち針を打ちます。
左右均等に、きれいに仕上がるようにと打っていったら、こんなに?というほど短い間隔になりました。

切り込み部分にあらかじめ塗ってあったほつれ止めがしっかり効いていてくれて、助かりました。

衿側から見ると、こんな感じです。

衿ぐりと衿を縫い合わせます。

衿側から見て縫いました。
身頃の衿ぐりに切り込みがある個所は、心配なので半返し縫いにしました。
心配というのは、破れるというか裂けるというべきか、壊れるの方が合っているかもしれませんが、切り込みが入っている分弱くなっているので、使用に耐えられないかもと思ったのです。

縫い目の表側と裏側からそれぞれアイロンをかけ、衿を表に返してまたアイロンをかけます。

衿の内側の縫いしろを折り込んで、まつり縫いをします。

衿付けの糸を隠しつつ、表側の衿の縫いしろまで布をすくって縫いました。
そのほうが見た目がきれいですし、身頃だけをすくうよりも強度が出て、衿ぐりの切り込み周辺の弱さも、より耐えられるようになると思います。

衿の先の始末だけは、コの字とじにしました。

お人形の服を作るときはいつも思いますが、細かなところも見えないところでも、できるだけきれいに仕上げたいです。

縫い糸が表にひびかないように縫うのは、気を使うけれど、楽しいです。

「1」の衿付けが終わりました。

続きます。

型紙はこの本のものを使っています。

(株式会社日本ヴォーグ社 リカちゃんのおしゃれ着物)