テヤンの服作りをはじめます

「T-254 テヤン/Undertaker」を購入し、箱から出して5年と少しが経ちました。
見るたびに嬉しく、さらに撮影したりして楽しんできました。

昨年の夏頃、ハロウィン画像の準備を始めたあたりから、撮影後に、このような粉が残っていることに気づきました。

最初はさして気にもせず、お掃除をして済ませていました。

その後ハロウィーン画像も無事に撮り終え、落ち着いた心持ちで後日談の撮影をしていて、「やっぱり(同じ様に黒い粉が)落ちてる。」と思いました。

「なんだろう、これ。」
いつもテヤン撮影後に残っている、と認識を新たにしました。

そう思ったのもつかの間、もっと大きなものが落ちています。

「え?なんだこれ。」

撮影に使ったものの中には、こんな色・素材のものはありません。

「あっ。」

テヤンのブーツのベルトの一部です。
合皮の表面がはがれ落ちたのでした。

「うわ…劣化かぁ…。」

以前より、ブーツから糸がほつれ出ているのは気づいていて、時々ハサミで切り取っていました。
でもそれは製品を作る際の始末が甘いせいだと思い「ま、そんなものだね」と考えていました。

しかし、もはや壊れています。
これはベルトで茶色ですが、黒い粉もきっとブーツ本体から少しずつ出ていたのだろうと思いました。

「修繕しないとねェ。」

作業は時間のあるときにだな…準備不足や焦りがあると失敗する、と考えながら、とりあえずベルトの破片はブーツと共に保存ケースに納めました。

その2週間後、今度は指輪の石が落ちてしまいました。
黒執事の葬儀屋が左手の人差し指に着けている指輪の石を模したものです。
台座に貼り付けられていたものが、剥がれ落ちたようです。

画像で石の右上にある金属のパーツが、指輪本体です。
テヤンの人差し指と中指の間に少し切れ込みがあり、片側はそこに差し込まれて、人差し指を挟むように着けられていていました。

本体をつまんで引いてみると、さして抵抗もなく指から外れました。

「…直さないとねェ…。
接着剤で貼るか…うちに材質の合うやつあったかな…。」

探しながら、思いました。
「いや、それでいいんだけど、それよりも…。」

私の中で、うちにいるテヤンは「葬儀屋コスプレをしたテヤン」です。
着せ替え人形であり、葬儀屋そのものではありません。
この仮装姿を永遠にとどめておきたいという熱意はなく、いろんなポーズで撮影して遊んできました。
衣装の劣化は承知の上でした。

開封時からおかしかった、司祭服の縫製の事もずっと気になっています。

この際、色々と服小物を作って着せ替えしようと思いました。

元々、購入前から、テヤンは着替えさせるつもりでいました。
主な理由は「色移りが心配」というものでしたが、見ていると、いろんな服装をさせたくなります。

既に替えの靴はあります。
「T-254 テヤン/Undertaker」をネットの通販サイトで見て、買おうかどうか迷っていた頃に、決め手が欲しくて他のキャラクターでしたがテヤンの実物を見に行ったお店で、靴だけ買いました。
そのお店は、お人形本体もドール用の服や小物も、複数のメーカーやサイズの商品を置いてありました。
入店して数分のうちに「テヤンドール」の購入を決めて、「なら着替えを自分で作れる。うわぁ楽しみだ~。」「じゃあ靴は必要だね」と気持ちが展開し、サイズは店員さんに訊ねて、カジュアル用とフォーマル向けの2足を買いました。

その後、テヤンにエプロンは作ったものの、それきりになっていました。

テヤン購入前に、男性ドールの服作りの経験はありました。

バービーやジェニーのボーイフレンド達に、紳士用の服作りの本で勉強してアロハシャツやパンツを作りました。
ヨークやポケット、前開きの始末などリアルな作りにこだわり、型紙から自作しました。
達成感がありますが、その一方で、悩みながら試作を繰り返したのが「大変だった」記憶もあります。

そのため、テヤンの服作りはずっと延び延びにしてきました。
せっかく作るのだから、納得いく仕上がりにしたいですが、それには時間と気持ちの余裕が要ると思っていたからです。

でも、デフォルト衣装の劣化に背中を押されました。

テヤン本体も自分もいずれ寿命はやってくる、それはわりと近いかもしれない。
もう先延ばしにしないで、取り掛かろうと決めました。

「大変」込みで、うんと楽しもうと思います。