T-254 テヤン/Undertaker その7

このサイトによく登場するお人形を、私は「テヤン」と呼んでいますが、

商品名は、「T-254 テヤン/Undertaker(アンダーテイカー)」といいます。

テヤンは、株式会社グルーヴが販売しているファッションドール(着せ替え人形)です。
「今の気分」を表現するというコンセプトで、様々な装いで商品展開されています。
このお人形はそのうちの一つで、アニメ「黒執事 Book of Circus」とのコラボ商品です。

「Undertaker(アンダーテイカー)」は、黒執事に出てくるキャラクターです。
原作漫画では「葬儀屋」という字に「アンダーテイカー」と読み仮名が振られています。

このお人形を、私は新品未開封の状態で購入しました。
開封前後の画像が残っているので、新しく撮った画像を追加して、記事にしてお伝えしています。
記事は、以前別のブログに掲載していたものを再編集しています。
長くなるので、複数回に分けています。

今回は、うちに来たテヤンが、商品個体としては完全無欠でなかったお話が中心です。
いつもと異なり、裸のボディや、パーツに注目した画像も載せています。

前回はこちら
T-254 テヤン/Undertaker その6

説明書は、ドールスタンドのほかにもう1枚入っていました。

まぶたの操作方法です。

テヤンは、まぶたをとじたまま固定させることができます。
片方ずつ独立して動かせるので、ウインクもできます、ということになっています。

しかし私はこのサイトには、そうした画像はほとんど載せていません。
理由は、まぶたをとじてもアイホールの下側に3mmほどのすき間が残るためです。
まつ毛でも隠れず、瞳の一部まで見えます。
薄目を開けた顔になり、ウインクや眠り目とは呼べません。
これはたぶん不具合ではなく、もともとの目とまぶたの形状から、そのようになるのだと思っています。

上の画像は、これまでに唯一、まぶたをとじて撮影したものです。
遠くからだとさほど目立たないですが、よく見るとすき間が開いているのが分かります。

そうとは知らない開封して台紙からはずしたばかりのときに、この説明書をみながら、テヤンのまぶたをとじてみました。

わくわくしつつもおそるおそる、「…なんだか固いな」と違和感を覚えながら、操作する棒をかちっと押し込んでみたところ、そのまま動かなくなりました。
もう一度押せば戻るはずなのですが、びくともしません。
棒をひっぱっても、まぶたの端を押し上げようと試みても、動きません。
「これは…」正常ではない、と思いました。
中でからくりが引っかかっているのだろうと考えました。

「ええ~…」困りました。
「…仕方がない。」決断しました。
新品未開封で買った、触れるのももったいないようなきれいな、そして貴重な「原作者監修の葬儀屋」のお人形を、分解して不具合を直すことにしました。

このときの画像は残っていません。
あまりのことで、ショックが大きすぎて、とても撮影する気になれませんでした。

次の画像は今回の記事用に撮影したものです。
テヤンの後頭部から背中にかけては、こんな風になっています。

穴の奥には、ねじがあります。

作業はこうです。

まず、ウイッグをはずします。
頭部に接着剤で貼りついていることを確認し、それをめりめりとはがします。
なんとも言えない、残念で悔しい気持ちでした。が、仕方なし。
テヤンの頭部は前と後ろの二つに分かれる形状なので、せめてヘアの前側は変えずに買ったときの状態を保つようにと、後ろ側だけをはがしました。

頭頂部に近い一か所と、左右の耳の下にある、合計3つのねじをドライバーではずします。

ちょっと力をいれて、頭を前後に開きます。

中では、アイギミックが本来の位置からずれて固定されていました。
それがまぶたの動きを妨げていたのです。
アイギミックの位置を直します。

頭を元に戻して、ねじを閉めました。

まぶたを動かしてみました。
閉じたり開けたりできるようになりました。

新品の、もう大好きになったお人形への「触れるのもためらわれるような」感情を、あっさり打ち砕く出来事でした。

テヤンの頭部を開けるという作業は、ドールスタンドに立たせることもしたくない私には嫌なものなはずですが、そんなことも言ってはおられず妙な開き直りを余儀なくされました。
「まあ、完全無欠ではないお人形を買うこともあるよね」と受け入れました。

なにしろ、発売年から時間が経って、購入先の在庫もこの一点のみ、他に在庫を持っている店はネットで探した限りでは見つからなかったお人形です。
不具合があれば自分でなんとかするしかないと思いました。

家に届いてからは毎日見て愛着も湧いていたので、もしも在庫があったとしても交換は考えられなかったかもしれません。

お人形の頭部を開けるという作業そのものはブライスのカスタムで経験があったので、そのことを良かったと思いました。

テヤンは、瞳を左右に動かすこともできます。
これがとても気に入っています。
表情に幅がでるからです。

いつもはカメラ目線の画像が多いですが、

こんなことをしたり、

こんなポーズを取ったり。

ポーズといえば、テヤンは手首や足首、ひじやひざの関節、肩や腰も動かすことができます。
それらの部分は、興覚めするのでいつもは写らないように撮影しているのですが、テヤンの大事な特徴のひとつです。
この記事では特徴をお話しているので、今回はその画像も載せています。

アイギミックの固定に問題があったテヤンですが、ほかにもいろいろとありました。
「手首が、足首が、抜け落ちる」というものです。
ただ立たせているだけで、右手首が落ちてしまい、持ち上げただけで、左足首が落ちてしまいます。

その様子が、次の2枚の画像です。
開封直後ではなく最近撮影したものですが、状態は当時と変わりません。

手首が落ちる、というのはこういうことで、

足首が落ちる、とはこういうことです。

落下をどうにか止めたいと考えて、対策をいろいろ調べているのですが、まだ行動を起こすには至っていません。

続きます。

「黒執事 Book of Circus」は、原作漫画の「サーカス編」がアニメ化されたものです。
コミックスでは5巻の最後の方に予告の様なエピソードがあり、お話は8巻まで続きます。
葬儀屋は、6巻と8巻に登場します。

また、同じ物語が「ミュージカル黒執事 NOAH’S ARK CIRCUS」として舞台化されました。

次回はこちら
T-254 テヤン/Undertaker その8