テヤンの肌襦袢(はだじゅばん)を作りました。
肌襦袢とは、和服を着るときの下着です。
型紙も自分で作りました。
作業記録の画像があるので、記事にしてお伝えしています。
長いので、複数回に分けています。
前回はこちら
テヤンの肌襦袢1 その18
今回は、衿の仕上げの続きです。
衿は、表側が美しくなるように仕上げないといけません。
直線部分は裏側から待ち針を打ってもいいですが、カーブの部分は表側を見て布の位置を整えながら待ち針を打ちます。
衿幅が左右均等になるように気をつけながら打ちますが、これがなかなかに難しいです。
縫うのは裏側ですが、表から見て美しくするために、待ち針は「縫うときに迷いがでないように」慎重に、しっかりと打ちます。
衿先の縫いしろは、分厚くなるのを防ぐため、角を切り落としておきます。
衿先はコの字とじにします。
ほんの少し、裏側を控えます。
衿の裏側をまつり縫いで留めていきます。
身頃だけでなく衿の表側の縫いしろまで針を通して、強度を上げます。
裏側は、縫い目を隠すように、
表からは糸が見えないように縫います。
画像がぶれていました。
針が表から見えていない、というところを写したつもりでしたが、ちょっと分かりにくいですね。
画像はいまいちですが、この縫い方は、自分の服を縫うときにいつもやっていることです。
テヤンの服でも当然のように同じ縫い方で始めましたが、お人形用のちいさいサイズだと、難しいです。
「こういうことは、得てして終わり近くなってから要領をつかむんだよなぁ…。」と思いました。
そしてつかんだ要領は、「身頃から衿の表側の縫いしろにかけて布をすくう分量は、ほんの少し。衿の裏側に針を通すときは、前の作業からそのまま続けようとせず、Uターンするような気持ちで、手前の折り山から針を出すように布をすくうこと」というものです。
終わり近くになって分かったので、悔し紛れに「次に活かそう」と思いました。
そしてきっと「次回」にはすっかり忘れて、また終わり近くに思い出すのだろう、それが私の常だ、とも思いました。いやいやそれではダメだよと自分に言いきかせます。
今回はここに書き留めたから、きっと大丈夫、次回は間に合うはず…。
衿先まで縫い進め、衿先はコの字とじで始末します。
表側をアイロンで整え、裏側にもアイロンをあてて落ち着かせます。
仕上がりは、自分としては申し分ないものになりました。
これを完成品とします。
今後も作るだろうと思い、この完成品1着目を「テヤンの肌襦袢1」と呼ぶことにしました。
この後、この完成品をテヤンに着せたまま、ふんどし作りやステテコ作りをしました。
採寸のためにいろんなポーズを取らせているうちに、肌襦袢はシワシワになりました。
見えないですがきっと汚れも付いてきているだろうしと思い、洗うことにしました。
洗面器に水を張り、台所用の中性洗剤を溶かし、漬けます。
洗面器ごとゆすって、振り洗いをします。
水を替えて、洗面器ごとゆすってすすぎます。
泡が出なくなるまで、何度も水を替えて、繰り返します。
袖にストローを通して、洗面器の縁で水切りをしました。
水滴が落ちなくなったら、ストローに糸を通してつるして干します。
この肌襦袢は、テヤンに着せ替えて遊ぶ目的で、はじめから「洗えるもの」をと思って自作しました。
だから、気楽に洗えます。
そして、洗うことすら楽しいです。
乾かしてから、アイロンを当てました。
小じわはありますが、ヨレヨレ感はなくなり、さっぱりしました。
背中側の折りじわも取れませんでしたが、まあよしとします。
これから何度も着せ替えては洗い、ふんわりクタッとなってくれれば上々です。
これで「テヤンの肌襦袢1」のお話は終わりです。
お読みいただきありがとうございました。
型紙づくりは我流でしたが、縫う手順はこの本の「男物肌じゅばん」「女物肌じゅばん」を参考にしました。