このサイトによく登場するお人形を、私は「テヤン」と呼んでいますが、
商品名は、「T-254 テヤン/Undertaker(アンダーテイカー)」といいます。
テヤンは、株式会社グルーヴが販売しているファッションドール(着せ替え人形)です。
「今の気分」を表現するというコンセプトで、様々な装いで商品展開されています。
このお人形はそのうちの一つで、アニメ「黒執事 Book of Circus」とのコラボ商品です。
「Undertaker(アンダーテイカー)」は、黒執事に出てくるキャラクターです。
原作漫画では「葬儀屋」という字に「アンダーテイカー」と読み仮名が振られています。
このお人形を、私は新品未開封の状態で購入しました。
開封前後の画像が残っているので、新しく撮った画像を追加して、記事にしてお伝えしています。
記事は、以前別のブログに掲載していたものを再編集しています。
長くなるので、複数回に分けています。
前回に続き、黒執事のいち原作ファンの視点で気付いた点を添えてお話します。
前回はこちら
T-254 テヤン/Undertaker その4
葬儀屋は、原作では「黒執事一の美形」(枢やな先生のツイッターより)です。
テヤンもきれいな顔をしています。
かわいらしい輪郭ではあるのですが、凄みと美しさを感じます。
下の画像は、黒執事が連載されている月刊Gファンタジーの、2017年2月号表紙です。
私はふだん単行本で読むのですが、これは表紙に葬儀屋が描かれているので買いました。
長い銀髪、黄緑色の瞳、それに顔・首・左手小指にキズがあります。
黒くて長い爪、左手には指輪をしています。
この表紙では指輪を中指にしていますが、いつもは人差し指につけています。
テヤンの髪色は、何とも言えない、いい色合いをしています。
ほんの少し赤みがかったグレーで、よく再現されていると思います。
黒執事の世界では、死神は黄緑色の目をしています。
葬儀屋もその一人です。
黄緑色の瞳について、枢やな先生がやはりツイートで「死神の目が全員『黄緑色の燐光』なのは『埋葬された遺体に含まれる燐が鬼火(西洋だとウィル・オ・ウィスプ)となる』と言われていたことが元ネタ。燐はリン。燃やすと黄緑に光ります。黒執事の死神は全員自殺した元人間なので、その名残として燐が瞳に残っている設定でした」と解説されていました。
また、販売元・株式会社グルーブの公式サイトでは、「テヤン初の白い睫毛に、瞳孔を小さく表現したグリーンの瞳で、アンダーテイカーの顔の特徴を表現しました。」と説明されていました。
テヤンの瞳はきれいな黄緑色です。
瞳孔が小さいからなのか、見つめていると何かもの言いたげに思えてきます。
テヤンのキズは、肌の色よりほんの少し浮き出て見える、淡いピンクともオレンジともつかない色で描かれています。
開封当時はその様子をどうしてもうまく撮れませんでした。
これは2022年に撮った画像です。
顔のキズは開封直後に比べてやや退色しています。
首と小指のキズはそれほどでもなく、当時とあまり変わりません。
小指のキズを写すのがどうしても難しいです。
角度や光が違えば見えるかなと思い撮影したものがこちらです。
爪の色や指先の一部の表皮(?)が、はがれています。
これは開封後の劣化ではなく、開封時からこの状態でした。
専門的なことはわかりませんが、加工段階で生じたムラだろうと思っています。
テヤンの爪は、長さこそ短いですが、葬儀屋と同じく黒いです。
こんなちいさなところも再現されているのを嬉しく感じます。
指輪は原作と同じく透き通った石がついています。
台座は銀色で、原作の金色とは異なっています。
指輪についての説明も、枢やな先生がツイートされていました。
「葬儀屋は指輪もモーニング・ジュエリーイメージで大きめのクリスタル風に塗ってます。台座部分には百合のデザイン。これも死のモチーフ。」
テヤンの指輪の台座にユリのデザインはありませんが、「当然ですね、小っちゃ過ぎて、玩具としてのお人形の指輪にそれを求めるのは無理ですよね」と納得しました。
コートの前を開けると、中は司祭服です。
テヤンのコートと司祭服は、同じ黒でも違う素材が使われています。
どちらもとても綺麗な黒です。そして色味が合っています。
服のシェイプも素晴らしいです。こだわりを感じます。
葬儀屋がいつも着けているネックレスと、ベルトがいっぱい付いたブーツも再現されています。
ネックレスの色は、枢やな先生のカラーイラストではいつも黒ですが、テヤンのは明るい茶色です。
ネックレスが原作どおりの黒ではないことで、服に溶け込み過ぎず、存在感が出ています。
このテヤンにはよく似合っていると思います。
枢やな先生は、キャラクターの衣装や靴にとてもこだわりがあるそうです。
キャラの靴についてツイートされていたなかで、「葬儀屋はジャラジャラした拘束具のようなベルトのついたサイハイブーツ」と解説されていました。
葬儀屋テヤンのブーツは膝下までの長さですが、原作だとほぼ脚いっぱいまで高さがあります。
…もしもこれを再現したブーツを履いたドールだったなら、お値段がグッと上がってしまい、私が購入するには厳しかったかもしれません。
原作と様々な違いがあっても、枢やな先生の監修ということだったので、ちっともがっかりしませんでした。
先生のこだわりと、ファッションドールで再現するという制限とのバランスを取った結果だろうと思っています。
葬儀屋のイメージに近い、美形でおしゃれでスタイリッシュな、でもかわいいテヤンです。
お洋服の内側には、ちゃんとしたタグが付いていました。
「TAEYANG」のタグと「黒執事」のタグです。なんというか、じわじわきます。
タグの裏側には著作権表示があります。
小さいのに、ちゃんとしています。
次回に続きます。
「黒執事 Book of Circus」は、原作漫画の「サーカス編」がアニメ化されたものです。
コミックスでは5巻の最後の方に予告の様なエピソードがあり、お話は8巻まで続きます。
葬儀屋は、6巻と8巻に登場します。
また、同じ物語が「ミュージカル黒執事 NOAH’S ARK CIRCUS」として舞台化されました。
次回はこちら
T-254 テヤン/Undertaker その6